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お別れしたはずのゆかりのクルマ。実はお別れした晩、わたしのクルマがひとり旅だっていくことを想うと、どうしても別れるのがつらくて眠れなかったんです。
とにかくまずは、わたしのクルマが売られていくのを待ってもらおうと、明くる朝、雨の中、クルマ屋さんへ行ったのです。クルマ屋さんはお休みだったのですが、休日にたまたま出勤していらっしゃった社員の方にお願いして、わたしのクルマのところへ。クルマ屋さんの屋上で雨に濡れて旅立ちを待っているわたしのクルマがありました。中に入ってみたら、昨日お別れしたばっかりのに、何ヶ月ぶりに再会したようなものすごく懐かしい感じがしたのです。
その翌日、わたしの担当の方に連絡したのですが、かけあってはくださるとのことですが、一度手放したので戻すのは無理だろうとのこと。
ところで、ゆかりのお友達には、ご自身やお友達のお父様が、古い愛車を大切にされいている方がいっらしゃいます。そういう方々のお話しを伺うと、クルマを家族のように愛していらっしゃるのです。そのお話を聞くにおよんで、わたしはもう絶対に手放したくなくなりました。そして、私は買い戻してでも取り返そうと決心しました。
数日後、クルマ屋さんから連絡があって、本当はだめなんだけれど、今回は特別です、と言ってくださいました。もう、涙が出るほど嬉しかったです。かくして今年の夏もわたしのクルマといっしょに過ごすことができました。
ビーチの色は、夕暮れに近づくほどにロマンチックな黄色に染まってきます。それとともにわたし自身の姿も空気の中で浮かびあがってきます。この日一日の楽しかった思いでを浮かび上がらせてくれます。黄昏のビーチほど素敵なものはありません。楽しいお友達と、そしてわたしの愛するクルマといっしょに、またひとつ思い出を作りました。